第11回 パーキンソン病のリハビリテーション

パーキンソン病は主に薬物療法と運動療法を併用して治療していきます。
今回はリハビリテーションについて述べたいと思います。

パーキンソン病のリハビリテーション

筋の固縮が進行することによって関節の可動域が制限されます。
予防のためのリハビリとしては、自主トレでストレッチする事で進行を防ぐことが必要です。

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    太ももの裏(ハムストリングス)のストレッチ

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    ふくらはぎ(下髄三頭筋)のストレッチ

また頚部、体幹の周囲筋も固縮の影響により柔軟性を失い関節の拘縮を来たしてしまいます。そうなると嚥下機能の問題や呼吸系に問題をきたす事になり生活していく上でも支障を来たします。そうならないためにも下記のようなストレッチを日頃から行う必要があります。

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    頸部のストレッチ

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    体幹のストレッチ

顔面筋運動

パーキンソン病の筋固縮が顔面筋にも起こります。そのため顔は無表情になりまた嚥下の問題にも繋がります。

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    ひたいのしわよせ

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    鼻のしわよせ

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    上唇(下唇)を出し息をする

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    両目の開閉

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    舌を出し左右に動かす

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    口を左右へ

  • パーキンソン病のリハビリテーション

    頬を左右に

運動をしなければ体が動かなってしまうと心配し、無理してでもしんどい運動を我慢して行う事は体にも精神的にも良くありません。何事にも適度な運動を楽しみながら行う事が重要と言えます。

生活面においても工夫することでパーキンソン病の影響を抑制する事が出来ます。例えば歩行の際に起こる問題に対しての対処法としては下記のような方法を取ることが出来ます。

胸を張る、腕を振る、踵から床に着ける。すくみ足になったら『1.2』と声かけをする。小刻みになったら一度止まる。自宅などの床に30cm間隔で目印をつける。スリッパは転倒しやすいので、靴を履くこと。

パーキンソン病のリハビリテーション

これらの事を念頭において、工夫をしながら生活の中に取り入れてみてください。